1566年創業、日本の老舗寝具メーカーである「西川株式会社」が
数年前まで3社に分かれていたことはご存じでしょうか。
2019年「西川産業」「西川リビング」「京都西川」の3社が経営統合し、
「西川株式会社」となりました。
創業500年に向けた「西川株式会社」の挑戦を探ってみたいと思います。
社是を通じて社員の意識統合を
西川株式会社は、もともとひとつの会社から、
第二次世界大戦の戦禍を避けるために分社化しました。
80年余り別会社だったため、考え方がバラバラだったのです。
そこで、3社の社員の意思統一に活用したのが
江戸時代から伝わる西川の社是
「誠実」「親切」「共栄」
だったと言います。
社是は考え方の柱となる部分で、
判断に迷った時には基準となるものです。
さらに、社是を具体化し7つの要素を加え「nishikawa ism」を策定しました。
「nishikawa ism」の1つ目に
「生活者志向」が入れられた目的は、
西川の祖業である「行商」という原点に立ち戻って、
商売に対する意識を考え直すためだと言います。
※生活者志向とは・・・常に生活者と同じように感じ、考え、行動すること
※行商とは・・・特定の店舗を持たず、商品を持って売り歩くこと。
「私たちは卸売りだから、消費者のことは知らなくてもいい」ではなく
「消費者のことを考え行動する必要がある」と
企業全体の意識を変えていったそうです。
西川株式会社の社是(西川株式会社HPより)
「改革」を続けて残るものが「伝統」である
寝具は生活に密着しているため、
生活の変化にそって変えていかないといけないもの。
そこで、伝統は守るものではなく、常に改革が必要だと言います。
時代に変化に合わせて「手段」を変えながらも
昔からある「経営理念や考え方」は守っていく、
それが「伝統と革新」のバランスです。
西川株式会社は、時代に合わせて取引先に対しての手段も変えています。
「請求業務の電子化」を進めたことで、
これまで10人で丸1日かかっていた毎月の請求業務が、
担当だけで約1時間の作業で完了するようになったそうです。
このように時代に沿った業務改革も必要なのです。
「眠りのソリューションカンパニー」を目指して
人間の免疫システムと睡眠には深いつながりがあります。
人間の睡眠を改善することが、
免疫力向上や生産性アップにつながるそうです。
西川株式会社が目指しているのは
「寝具を売る会社」ではなく、「眠りのソリューションカンパニー」
「眠りの質を改善することで社会に貢献する」
日本だけでなく世界に広げていきたい。
西川にはそんな想いがあります。
お客様に正しい寝具の提案、適切なコンサルティングを行うために
寝具業界初の「厚生労働省認定」
の社内検定を導入しているんですね。
今後は、IoTの技術を発展させて、
睡眠から取得したデータを活用させながら、
他のサービスとの展開を考えているそうです。
西川株式会社の更なる挑戦が楽しみです!
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